アンフィニ・福島県楢葉町の新工場が竣工、稼働開始(上)被災地域との結びつきも重視し国産パネル製造

アンフィニ・福島県楢葉町の新工場が竣工、稼働開始(上)被災地域との結びつきも重視し国産パネル製造

* : * : admin * : 2017-08-15 * : 119
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アンフィニ(大阪府大阪市)が福島県楢葉町に建設中だった太陽光発電モジュール製造工場がこのほど完成し、7月6日(木)、竣工式が執り行われた。

[画像・上:いよいよ操業を開始した福島工場]

アンフィニ福島工場は、昨年9月に楢葉町との間で工場立地協定を締結、同町下繁岡北谷地に建設を進めていたもの。同町の復興計画では、北部新産業ゾーンとされる、常磐線竜田駅の北東側に位置する。敷地面積は約3万1,237㎡、延床面積は約1万6,859㎡の鉄骨2階建で、総工費は75億円。

浜通り地域の復興のために企業立地が重要であることは言を俟たない。加えて、大規模な太陽光発電モジュール製造工場の立地は、産学官の連携により、再生可能エネルギー関連産業の育成・集積を目指す福島県のビジョンに沿ったものだ。

竣工式では、楢葉町の松本幸英町長をはじめ、地元自治体関係者が数多く出席。産総研や取引先、建設に当たった企業などからも多くの参加者が詰めかけた。

内堀知事に代わって来賓祝辞を述べた福島県の畠利行副知事は、福島県初となるモジュール製造工場立地について、メイド・イン・福島の太陽電池モジュールが出荷されることは、「再生可能エネルギー先駆けの地」を目指す同県にとって、力強い追い風となると述べた。

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新工場内にある、パネルで作成されたオブジェ

楢葉町・福島県の復興につながる工場として

楢葉町は2015年9月に避難指示が解除された。原発事故の影響を受けずに復興に着手できた地域に比べ、4年以上のタイムラグが存在することになる。この間、避難した町民の中には、避難先での新たな生活基盤を築き、コミュニティに馴染んだ方も多いだろう。避難指示が解除されたと言っても、すぐに帰還できる人ばかりではない。

何よりも、この間に地域における産業基盤の多くが失われたことの影響は甚大だ。就業できないが故に帰還できないという声は深刻だという。復興計画を進める町も、このため新たな企業の誘致などを進めている。

アンフィニでは、福島工場の開業にむけて、福島県内各地で工場スタッフの募集を行った。その結果、約70名の地元出身者が採用されたという。帰還を切望していた人が戻れたことの意味は重い。復興への思いを込めた製品を作り出す工場が、いよいよ稼働を始める。

アンフィニとしては、この工場は「恩返し」でもあるのだという。楢葉町の人々にとっては、避難生活を余儀なくされた原因である原発事故だが、国内で再エネ市場が急拡大し、FITなどの制度ができたきっかけでもある。この中で同社も経営的に多くの恩恵を受けた。だからこそ、新工場が復興に役立つことには重要な意味がある。