高出力化した新型CIS薄膜太陽電池の発売を発表=ソーラーフロンティア

高出力化した新型CIS薄膜太陽電池の発売を発表=ソーラーフロンティア

* : * : admin * : 2017-08-15 * : 81
世界最大級のCIS薄膜太陽電池メーカーであるソーラーフロンティア(東京都港区)は6月21日、出力及び機能性を大幅に向上させた新型「SFKシリーズ」を販売開始すると発表した。2018年1月から出荷する。

[画像・上:現行品に比べ最大10W出力増で1.5kg軽量化という「SFKシリーズ」]

高温や影に強いなど、結晶シリコン系とは異なる特性で実発電量に優れるとされるCIS薄膜太陽電池。同社の「SFシリーズ」は、SF175-Sが先導的な低炭素技術として環境省から「L2-Tech 2016年度冬」の認証を受けるなど、高い評価を得ている。しかし、ZEHが本格普及していく中で、国内住宅向けにはモジュール出力の向上は重要な課題。同社では、宮崎県の国富工場内に専用のラインを確保し、出力アップのトライアルを行って来た。今回の新製品「SFKシリーズ」はその成果によるもの。同サイズの現行品に比べて最大10Wの出力向上が得られた。

出力向上に加えて、構造設計の改良、構成材料の変更や減量化により、モジュール1基あたり1.5kgの軽量化を実現。また、新しいフレーム構造は、水切り性能の向上により汚れの付着による出力低下を抑制できるという。デザイン性が重視される個人住宅の屋根置き向けに、黒一色のスタイリッシュな外観が一層目立つように工夫されている。

「SFKシリーズ」は2017年9月8日から受注を開始し、出荷は2018年1月5日からを予定しているとのこと。宮崎県の国富工場で生産を開始する。今後は、積雪に備えて耐荷重を高めた製品なども順次ラインアップ予定だ。

現行の「SFシリーズ」については、「SFKシリーズ」の発売に伴い、2017年末をもって一般販売を終了予定とのことだ。

同社では今後とも出力向上を図っていく予定であり、今回は一つの通過点であるという。2月には30cm角サブモジュールで19.2%という世界最高変換効率達成が報告されているだけに、期待は高まる。